第14回は、隆志さんがずっと聞きたかったという銃そのものの話。狩猟おじさんは何丁持っているのか、どこで買うのか、いくらするのか。
散弾銃と空気銃の使い分け、5万円から数百万円まである銃の値段の違い、そして試し撃ちができないからこそ「一生に一丁」の覚悟で選ぶという話。値上がりを続ける弾の事情も聞きました。
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この回の話題
| 時間 | 話題 |
|---|---|
| 00:01 | 狩猟おじさんは何丁持っている? |
| 00:54 | ライフルは、散弾銃を10年持ってから |
| 01:45 | スラッグ弾という一発弾 |
| 02:40 | 上下二連と自動銃 |
| 03:34 | 狩猟には軽い自動銃 |
| 04:27 | カモには空気銃。音がしない |
| 05:18 | 銃はどこで買う? |
| 06:12 | 郡山の街中にある銃砲店 |
| 07:08 | 中古なら5万円から |
| 08:00 | 5万円の銃と100万円の銃の違い |
| 10:33 | 国産メーカーと、イタリアのオーダーメイド |
| 12:18 | 買うなら20万〜30万円以上がおすすめ |
| 14:56 | 試し撃ちができない「一生に一丁」 |
| 15:55 | 値上がりを続ける弾 |
狩猟おじさんの3丁
狩猟おじさんが今持っている銃は3丁。ちなみに、映画『ゴルゴ13』のようにスコープをつけて撃つライフルは、散弾銃を10年持ち続けないと持てません。
散弾銃は、弾が散らばるイメージ。でもイノシシやシカのような大きな動物を散らばる弾で撃つわけにはいかないので、使うのは「スラッグ弾」と呼ばれる、大きな鉛の一発弾です。ライフルと比べると射程は短く、威力も弱い。そのぶん獲物に近づかなければいけないリスクがあります。
上下二連、自動銃、空気銃
3丁の内訳は、散弾銃2丁と空気銃1丁。散弾銃のひとつは、銃身が上下に2本ついていて2発撃てる「上下二連」。主にクレー射撃などの競技用です。もうひとつは銃身が1本の「自動銃」。日本の法律では散弾銃は3発まで、ライフルは5発までしか弾を込められません。海外の映画で連射しているような銃も、日本向けに3発までしか込められないよう改造されて輸入されています。
撃ったあとに横から空薬莢がポーンと飛び出す自動銃は、銃身が1本なので軽く、持ち歩きが楽。だから狩猟にはこれを使います。そして空気銃は、泳いでいるカモを撃つためのもの。散弾のように弾が散らばらず、肉も傷つけにくい。首や頭を一発で狙います。音もエアーが抜けるようなプシュッという程度なので、近所に配慮しやすいそうです。
銃は、どこで買う?
銃を買うのは銃砲店。狩猟おじさんも最初は知らず、隆志さんと同じく「あるんだ」と驚いたそう。二本松市の銃砲店は調べてみたらもう潰れていて、郡山市の街中にある店で資格の取り方なども教わって買いました。地下にあるわけではなく、普通の路面店。中には、鍵をかけた何十丁もの銃が並んでいます。弾は銃砲店や射撃場で買えますが、射撃場ではクレー用の弾しか売っていないので、狩猟用の弾は銃砲店で買います。
5万円の銃と、100万円の銃
値段はピンキリで、中古なら1丁5万円くらいから。狩猟おじさんが通う店の店主は90代で今も銃を撃つ人で、「構造は変わらないから、体に慣らせば何を撃っても一緒」と言うそう。でも、5万円の銃と100万円の銃は、やっぱり圧倒的に違う。
ひとつは装飾。昔ながらの狩猟の名残で、金属に彫刻が施されていたり、ストックにバイオリンのような高級な木材が使われていたり。そして何より、体へのなじみ方が違う。最初のうちは夢中で撃っていると、肩が紫を通り越してどす黒くなるほど。ところが体にしっくりはまると、どんな高火力の弾を撃っても打ち身にならなくなる。高い銃のほうが、そうなるまでが早いそうです。
狩猟おじさんの銃は、上下二連が中古で40万円ほど、自動銃も同じくらい。空気銃は中古がなかなかなく、機構も特殊で銃砲店では修理できないので、メーカー修理になるそうで、こちらは50万〜60万円近く。3丁で車1台くらいです。
国産メーカーと、イタリアのオーダーメイド
国産の銃メーカーは今も1社残っていますが、散弾の弾を作る国内メーカーはもうなく、弾はすべて輸入品だそう。銃にも車と同じようにピンキリがあり、フェラーリやポルシェのような超高級メーカーの銃は1丁400万円ほど。クレー射撃をする芸能人の中には、イタリアまで行って体に合わせたオーダーメイドの銃をつくる人もいるのだとか。
これから始める人なら、中古で20万〜30万円以上のものを選ぶと安心、と狩猟おじさん。安い中古は20年以上たっていることもあり、国産で今は作っていないものだとパーツもなくなってしまう。修理がきいて、何万発撃っても持つことを考えれば、そのくらいはかけたほうがいいそうです。
試し撃ちができない「一生に一丁」
銃砲店には一般の人も入れます。興味があって見に行くと、5万円から順に見ていって、100万円のものを見ると外装だけでも違いがわかる。いいなと思いつつ、財布と相談して40万円くらいに落ち着く、という人が多いのだとか。
銃は1丁ごとに許可が必要で、買う前に試し撃ちはできません。買ってから体に合わないと思っても、別の銃に替えるにはまた許可の申請からやり直し。だから、銃を体に合わせていくことになる。同意者を集め、お金もかけ、3年ごとに更新もある中で取る許可だからこそ、「一生に一丁」の覚悟で選ぶのだそうです。モデルガンが好き、というだけでは持てない世界です。
値上がりを続ける弾
クレー射撃の弾は、今1発60〜70円ほど。25発入りの1箱で1700〜1800円くらいですが、狩猟おじさんが始めた5、6年前は半額以下だったそう。弾はすべて輸入品で、ウクライナ戦争が始まってから値段は右肩上がり。コロナの時期には入ってこなくなり、買える権利はあっても「100発しか売れません」と制限されたこともあったそうです。ちなみに、家に保管できる弾は最大5000発と決まっています。この話は、ゲスト回を挟んで続きます。
印象に残った一言
大げさな言い方をすると、一生に一丁みたいな感じになってくるのね。
前後の回
出演者
- 狩猟おじさん:狩猟・作家・話師。福島で半自給自足の暮らしを送る。Instagram / note
- 沢田隆志:移動販売の珈琲店「GALATA COFFEE」を夫婦で営む。生まれてからずっと食べ物はお店で買ってきた都市育ち
番組と出演者の詳しい紹介は、GALATAの番組ページへ。
