外に出て、井の中の蛙を知った。北海道で受けたカルチャーショック|狩猟おじさんのおじラジ #26

狩猟おじさんのおじラジ #26 外に出て、井の中の蛙を知った。 ポッドキャスト

第26回は、北海道編のしめくくりです。散弾銃とライフルの違いから、北海道で暮らしながら猟をするという選択肢、そして初めての県外活動で感じたことまで。

後半は、「いつか沢田を現場に連れ出したい」という話に。銃声を聞くこと、命と向き合うことの意味を、あらためて語り合いました。

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この回の話題

時間話題
00:11撃つ前に、弾の抜ける先を確認する
01:13近づくほど気づかれる、遠くから狙えるライフル
02:13北海道で暮らしながら猟をするなら
03:16最終目標はライフル
04:18福島でもライフルを使う人はいる
05:22初めての県外活動、井の中の蛙
06:28わなのかけ方も、土地が変われば違う
07:31いずれ若い世代に伝えるために
08:38何百m先を撃ち抜く人たち
10:44ほかの県で猟をすることは?
11:44免許がなくても、同行はできる
12:48自然の中で聞く銃声
14:56食肉は、誰かがさばいている
15:59単独の猟に人を連れていくのは、まだ怖い
18:10いつか一緒に現場へ

迷っているうちに、逃げられる

獲物が見えたからといって、すぐには撃てません。外したとき、弾を受け止める土手や斜面が後ろにあるかを確認してからでなければ撃てない。そうして迷っている間に、獲物は逃げてしまいます。

散弾銃は射程が短いので、近づく必要があります。でも近づけば近づくほど、においで気づかれて離れていく。ライフルなら150m、200m、300mと遠くから、気づかれる前にじっくり狙える。撃つ環境も道具も、まったく違いました。

北海道で暮らす、という選択肢

冬の燃料費は高く、肉が売れるとしても、暮らしを成り立たせるにはお金がかかります。それでも、きちんとしたスタイルが見つかれば、北海道は狩猟をする場所として最高かもしれない、と狩猟おじさん。いずれは向こうで、という思いもよぎったそうです。

最終目標は、ライフル

ライフルを持てるのは、原則として散弾銃を10年続けて所持してから。活動を始めて5年の狩猟おじさんは、あと5年です。射撃場には20代で来る若い人もいて、若いうちから始めれば30代でライフルを持てる計算になります。

最終的にはライフルを取得して、狩猟に必要ない銃は手放し、ライフルをメインにしたい。福島県内にもライフルを撃てる射撃場が数か所あり、イノシシやシカを撃つ人、わなにかかった獲物の止め刺しにライフルを使う人もいるそうです。

外に出て、井の中の蛙を知った

1日だけとはいえ、人生で初めての県外での活動。自分のコミュニティの中でやっていると、どうしても「井の中の蛙」になる。場所が変われば対象の動物も、事情も、やっていいこと悪いことも変わります。

わなひとつかけるのも、活動を5年続けてきた今でも、かける人によってやり方が違う。土地が変わればなおさらです。そうした知見をたくさん集めれば、自分のスキルも対応力も上がっていきます。

いずれ、若い世代に伝えるために

10年、15年、20年と続ければ、自分も年をとり、いつかは「やりたい」と来た若い人に継承しなければならない時が来ます。そのとき、自分の経験だけでなく、「こういう土地ではこういうやり方もある」と、本人がいろんな手法を選べるくらいの知識を持っていたい。思い切って外に出てよかった、と狩猟おじさん。若いころ海外に出て世界観が変わったときと同じ感覚が、国内でもあったそうです。

何百m先を撃ち抜く人たち

ライフルの名手のなかには、何百mも先、反対側の山にいる獲物を撃ち抜く人もいます。散弾銃とライフルの違いは、弾がそのまま飛び出すか、らせん状に回転しながら空気を切って飛んでいくかの違い。腕も上がる、北海道の狩猟のレベルの高さを感じたといいます。

ほかの県では?

山形や宮城、秋田など近くの県で猟をすることは、お金の問題もあり、今のところは考えていないそう。北海道には泊まる場所も案内してくれる方もできたので、狩猟はきちんとそちらで。それ以外の時期は、旅行も兼ねて、各地で活動している人に話を聞いたり、見せてもらったりしたいと考えています。

いつか、沢田を現場へ

狩猟免許を持っていなくても、同行することはできます。わなを見たり、安全な後ろから撃つところを見たり。沢田も「一度、現場に行ってみたい」と話します。

自然の中で聞く銃声

射撃場で聞く銃声と、自然の中で聞く銃声はまったく違います。発砲するということは、そこに動物がいて、気配を感じ、向き合っているということ。仕留めれば、そこから先は完全にリアルな世界。日常では絶対に見ない光景です。

牛や豚の肉だって、誰かがさばいてくれている。少しでも興味がある大人ですら、その現実に触れる機会がないまま終わってしまうのはどうなのか。見てどんな選択をするかは本人しだいだけれど、そんな機会もつくれたら、と狩猟おじさん。

単独の猟に人を連れていくのは、まだ怖い

ただ、自分はまだ未熟だ、とも話します。仲間と行く鳥撃ちに人を連れていくことはあっても、一人で山に入る猟に同行者を連れていくのは、まだ怖い。相手のペースを気にしながら、獲物が出たら相手の安全も気にしながら撃つことになります。

もしイノシシが向かってきて、撃ち損じたら、生きるか死ぬか。登山などのアクティビティとは一線を画す世界です。それでも、まずは鳥撃ちからでも、いつか一緒に行ける機会があれば、と話はまとまりました。

印象に残った一言

学んでくれる本人が、いろんな手法を選べるくらいの知識や道具を持っていたい。

前後の回

出演者

  • 狩猟おじさん:狩猟・作家・話師。福島で半自給自足の暮らしを送る。Instagram / note
  • 沢田隆志:移動販売の珈琲店「GALATA COFFEE」を夫婦で営む。生まれてからずっと食べ物はお店で買ってきた都市育ち

番組と出演者の詳しい紹介は、GALATAの番組ページへ。