第28回は、前回の「池に落ちたカモをどう回収するか」の続きから。大きな池では、一人ではやらない。人数をかけて、カモを空に飛ばし、陸側に落とすように撃つのが基本です。
今回は、実際の鳥猟の音声も流しました。カモを飛ばして撃ち落とすまでの、ハンター同士の声と銃声。そこから、空を飛ぶ鳥を撃つ難しさと、名手たちの話へと広がりました。
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この回の話題
| 時間 | 話題 |
|---|---|
| 00:00 | 大きな池では、飛ばして陸に落とす |
| 01:05 | 実際の鳥猟の音声 |
| 03:39 | 鳥は「気配」に敏感 |
| 04:39 | 銃を下ろした瞬間に飛んでいく |
| 05:41 | 土手側から近づき、一人を池へ |
| 06:44 | 飛ぶ鳥は、鳥の「先」を撃つ |
| 07:51 | 3連射できる銃、弾は1発180円 |
| 08:53 | 1発で首に当てる日も、10発外す日も |
| 09:57 | 競技の射撃と、自然の中の射撃の違い |
| 11:03 | 目がよくて、自信のある名手 |
| 12:06 | 「数を撃つしかない」 |
| 13:09 | 今シーズンの出猟は10回ほど |
| 14:15 | 鳥の猟期は2月15日まで |
飛ばして、陸に落とす
大きな池の真ん中にカモを落とすと、回収がとても難しくなります。そこで、2人以上で行って、1人が池のほうに歩いていってカモを飛ばし、もう1人が土手側で構えて、池ではなく陸地のほうに撃ち落とします。
番組内で流した音声もそのひとつ。2人ででかい池に行き、1人が撃って外したことでカモが飛び立ち、空中のカモを狩猟おじさんが撃って、池ではない側に落としました。一度は反対方向に飛んでいったカモが、旋回して戻ってきたところを撃ったそうです。
鳥は「気配」に敏感
帽子のつばがちょっと見えただけで、広い池でもカモは飛んでいってしまいます。目もいいけれど、鳥はとにかく気配に敏感。銃を積んでいない軽トラで走っているときは意外と飛ばないのに、車を止めて銃を下ろし、ドアを開けた瞬間に飛んでいく。かなり離れていても、弾を込める「カチャ」という音で気づかれることもあります。
道路では撃てないので、車を止めて歩いていき、獲物を確認して、安全な場所でなければ弾を込められません。しかもハンターは、目立つ色の帽子やベストを着る決まりです。だから、土手側からじわじわと上がっていって確認する。音声の中の「あっち行ってくれ」という会話は、その段取りの声でした。
飛ぶ鳥は、鳥の「先」を撃つ
空を飛ぶ鳥は、鳥そのものを狙って撃っても当たりません。鳥のほうが速いので、行くであろう場所を予測して、鳥の先を撃つ。クレー射撃のスキートという競技で練習しますが、自然の中では高さの距離感もつかみにくく、弾が届いていなかったり、風で流されたりします。
1発180円の弾を、10発外す日も
狩猟おじさんの自動銃は、3発まで連射できます。散弾は1箱25発で4,500円ほど、1発180円。3連射して1羽のカモ、ということもあります。
前日は、1発で1羽。しかも頭から首を狙ったネックショットで、肉にはまったく傷をつけずに仕留めました。ところが、何十羽もの群れが飛んできたのに、3連射を2、3回続けて10発ほど使っても全く当たらない日もある。途中でひざまずいてがっかりするほどだとか。
競技の射撃は、自分のタイミングでクレーを飛ばしたり、50m先の止まった的を撃ったりします。でも自然の鳥は、風で上下したり、急に旋回したり。瞬時に銃を上げて構えるので、思っているところと照準がずれてしまうこともあります。
名手は、迷わない
仲間には、名手と呼ばれる人もいます。狩猟おじさんと同じくらいの年齢でも、とにかく目がいい。こちらが気づかないところでも「あそこにいた」と見つけてしまう。そして、追い出す側ではなく、あえて土手側に立って「いれば当てる」と自信を持って撃つ。そういう人は、獲物さえいてくれれば困らないそうです。
射撃場でコツを聞くと、答えはいつも「撃って経験するしかない」。2発しか入らない上下二連の銃だろうが何だろうが、銃や弾のせいではなく、数を撃って経験すれば当たる、と。やはり10年を超えてくる人たちだといいます。
鳥の猟期は、あと1週間
今シーズン、北海道を除いて出猟したのは10回ほど、ほぼ週1回のペースです。猟期そのものは3月15日まで続きますが、鳥は2月15日で終わり。収録した2月8日時点で、残りは1週間しかありません。
平日は本業が入るので、チャンスは祝日の11日と、最後の土日くらい。カモの備蓄は少しできたものの、キジはまったくない。ここでとれなければ、鳥はほとんど備蓄できないまま、シーズンが終わってしまいます。
印象に残った一言
銃がどうとか弾がどうとかじゃなくて、何を使ったって、数を撃って経験してれば当たるんだよ。
前後の回
出演者
- 狩猟おじさん:狩猟・作家・話師。福島で半自給自足の暮らしを送る。Instagram / note
- 沢田隆志:移動販売の珈琲店「GALATA COFFEE」を夫婦で営む。生まれてからずっと食べ物はお店で買ってきた都市育ち
番組と出演者の詳しい紹介は、GALATAの番組ページへ。
