鳥に出会わない、5年で最低のシーズン。キジ、カモ、そして池の回収問題|狩猟おじさんのおじラジ #27

狩猟おじさんのおじラジ #27 鳥に出会わない、5年で最低のシーズン ポッドキャスト

第27回の収録は2月8日。福島県の猟期が11月15日に始まって、およそ3か月がたちました。毎年「今年こそはがっつりやるぞ」と思っている狩猟おじさんですが、今シーズンの鳥猟は、活動5年で過去最低だといいます。

鳥に出会えなかった理由、1日に獲っていい数の決まり、鳥猟の1日のルーティン、そして池に落ちたカモの回収という、意外な難題まで聞きました。

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この回の話題

時間話題
00:00猟期が始まって3か月
01:00本業が忙しく、日数が減った
02:02鳥は「スレる」、だから最初のうちに
03:025年で過去最低、鳥に出会わない
04:02大寒波のあとから、やっととれ始めた
05:02鳥がいる場所が変わってきている?
06:061日に獲っていい数は決まっている
07:061羽撃つと、群れは飛んでいく
08:06朝8時半から15時まで回って2羽
09:071羽も見ない日もある
10:07カモは寒いほうが池に居つく
11:07雨上がりの翌日が狙い目、朝はキジ、昼はカモ
12:07仲間と大人数で行くことも
13:11池の真ん中に落ちたカモをどう回収する?
15:12ラジコンボートにも挑戦したけれど

鳥は「スレる」

福島の猟期は、まず鳥から始め、雪が降り積もる年明けからイノシシなどの「四つ足」に回るのが狩猟おじさんのやり方。年越しのカモそばのためでもあります。

鳥猟は最初が肝心。多くのハンターが毎日のように同じ場所を回って撃つと、カモもだんだん敏感になり、「スレて」しまいます。車や帽子がちらっと見えただけで飛んでいくほど。猟期が終わった4月、5月には、キジが道路の真ん中にいて、ぎりぎりまで近寄っても逃げないのに。相手も命がかかっているからこそ、最初のうちにとりたいのです。

5年で、過去最低

ところが今シーズンは、本業が忙しく出られる日数が減ったうえ、11月、12月がとても暖かかった。狩猟おじさんが回る池や川、山では、そもそも鳥に出会いませんでした。キジにいたっては、本当に見ない。

1月下旬の大寒波を越えたあたりから、ようやくちらほらととれ始め、カモは7羽ほど。それでも、去年とは比べものにならない数です。

鳥がいる場所が、変わってきている?

一方で、SNSを見ると、県内でも「たくさんとれました」という人もいます。毎年下見に行くたびに森林伐採などで猟場が変わっていく話もしましたが、気候も含めて、渡ってくる鳥の数が減ったというより、居つく場所が変わってきているのかもしれません。これまで何十か所も回れば年間に必要な数をまかなえていたのが、今年はどう回っても、という状況でした。

1日に獲っていい数は、決まっている

鳥には、1日に獲っていい数が決まっています。キジとヤマドリは合わせて1日2羽まで、しかもキジはオスだけ。カモ類は1日5羽まで。資源を守るための決まりです。ヤマドリは、シーズン中に1、2羽とれれば奇跡的、というくらい珍しいそうです。

とはいえ、一人で回っていると、1発撃てば群れはぶわっと飛んでいってしまい、何羽も続けて落とすのは現実的に難しい。前日も、朝8時半から日没近くの15時ごろまで、凍った池も含めてあちこち回って、とれたのは2羽でした。

6〜7時間回って、1羽も見ない日もあります。ガソリン代と、車の中で食べたカップラーメンだけで終わり。今シーズンの11月から12月初めは、そんな日が続きました。年末にやっとカモやキジがとれて、なんとか年越しのそばは食べられたものの、在庫はほとんどありません。

鳥猟の1日

カモは、少し気温が下がったほうが、凍らない広めの池の端や水辺に「居つく」。また、雨の日は鳥も雨宿りで山に入るので、雨上がりで晴れた翌日がいちばんの狙い目です。

キジやヤマドリは、朝ごはんと夕方のごはんの時間に出てきます。だから、日の出から9時半、10時ごろまではキジやヤマドリを探しまくり、そこから14時、15時ごろまではカモを見て回る。これがいつものルーティンです。どうしようもないときは、仲間と5人ほどで行って、一斉に飛ばして撃つこともあります。

池の真ん中に落ちたカモを、どう回収する?

一人で猟をしていて困るのが、大きな池の真ん中に落としたカモの回収です。伸び縮みするタモ網や長い木の枝で寄せたり、石を投げて波を立てて少しずつ岸に寄せたり。足を滑らせて、この寒さの中、ずぶずぶと池に入ってしまうこともあります。

大きな浮きをつけた釣り糸を投げて引っかける人もいますが、狭い池では木に引っかかって投げられないし、釣りもそれほど得意ではない。完全に息絶えたカモは浮いていますが、まだ息があると潜ってしまい、数十分上がってこないこともあるそうです。

ラジコンボートにも挑戦

ラジコンボートで押してくる方法も試しました。最初は電波が届かなくなったり、どこかに引っかかったりして失敗。次の年は釣り糸をつけて、何かあればリールで回収できるようにしたものの、思った以上に糸が出て湖の中で絡まり、リールは使いものにならなくなってしまったとか。

今もラジコンボートは車に積んでいるものの、一人のときはなるべく大きな池ではやらない。大きな池は、人数をかけて挑むのが基本です。

印象に残った一言

ただただガソリン代と、車の中で食べたカップラーメンで終わりました、みたいな日もある。

前後の回

出演者

  • 狩猟おじさん:狩猟・作家・話師。福島で半自給自足の暮らしを送る。Instagram / note
  • 沢田隆志:移動販売の珈琲店「GALATA COFFEE」を夫婦で営む。生まれてからずっと食べ物はお店で買ってきた都市育ち

番組と出演者の詳しい紹介は、GALATAの番組ページへ。